軌道修正のため「ティーリング」を中断します。

5月に「ティーリング」というサービスを作りました。カウンセリングとお茶飲みを掛け合わせた造語です。
「まちづくりや社会貢献のために頑張る人たちにほっと休憩していただくためのメンテナンスタイム」というコンセプトで始めました。

今11月の時点で6件のご相談がありました。内訳としては、地域での活動や事業の相談が5件、新しいプロジェクトのネーミングに関する相談が1件でした。



受けてくれた方々に感謝しております。こういう初期の段階で試していただけるのは本当にありがたいことだと身をもって感じました。

しかし、結論からいうと一旦「ティーリング」を中断します。

なせなら、話を聴く技術がまだまだ未熟であるためです。そしてこのサービスをやる精神的な用意も不十分でした。具体的には話を聞いて疲れてしまったり、その後も考えすぎてしまったりと課題を多く感じました。ゆったりと人の話を聞く環境も作れていません。さらにはお茶を飲むのんびりした雰囲気でやりたかったのに、真剣に話を聞いているうちにお茶が冷めていくのが悲しい・・・・。

そのため一旦軌道修正したくて中断することにしました。気にかけてくださった方、ありがとうございました。

ただ、やったことで得るものが大きく、次へのヒントも掴みました。

一つは、書くことと聞くことを組み合わせるという着想です。ある時、話をお聞きする前にクライアントの書いたものを読ませてもらう機会がありました。読んでから話を聞いたらとてもすんなり話が入ってきました。ですので、次は話をお聞きするだけではなく、その方に書いてもらうということも組み合わせたら良いのではないかと考えています。

二つ目は、一見事業や活動上に起こる課題は、やっている人の内面の状態を深く反映していると気づきました。よくマインドセットといいますね。意識は私たちの行動を支配します。意識のブロックや痛みを乗り越えることはとても時間がかかります。外側のアクションだけを追いかけてもなかなか上手く行かなくて、同時に内面を見つめていく時間を根気強く定期的にもつことが大事だなと痛感しました。

ですので、ティーリングは一旦中断しますが、また改めて思いを形にしたいです。気にかけてくださった方、ありがとうございました。引き続きよろしくお願いいたします。

食べることがもっと好きになる。「福笑いの食卓」始動!

これまでご縁のあった福島の自治体の商品をマルシェで販売してきたのですが、これからは地域を限定しないでご縁のあった商品を販売していきます。そこで改めて食品に関わる際の屋号を「福笑いの食卓」と名づけてロゴマークを作りました。

正直、食品はどこでも買える時代です。ここ10年くらいで素敵なECサイトも増えました。それに食品の小売は一般的に管理が大変。利ざやは少ないです。

だから、わざわざ食品販売をやり続ける理由はなんだろうと自問自答してきました。委託事業として仕事化していれば別なのですが、そうじゃない以上、内側から込み上げる動機がないとやり続けられません。

その動機を考えた結果、結果として以下のような自分の体験を見つめることになりました。


私はもともと食べることが好きではなく無頓着なタイプでした。料理も苦手。食に関わるようになったのは偶然でした。でも仕事として関わるようになり約10年。食べることが何倍も楽しめるようになりました。

その理由は仕事を通じた出会いによってです。周りに料理が上手な方や、美味しいものが好きでたまらないという知り合いが増えました。毎日手を動かし食べものを作る生産者のこだわりや苦労をお聞きし、その土地まで足を運びました。珍しい野菜をあったら買ってきて食べ、郷土料理のレシピを教わったら作ってみました。



こういう出会いが積み重なると、人は変わるのですね。

食べることを好きになるメリットは大きくて一生ものです。食べ物を通して体調管理をしやすくなりました。たくさんのつながりができ、日々楽しく生きていきやすくなりました。

このような体験を振り返りますと、具体的な出会いで人が「食べることが好きになること」は間違いなく価値だと思っています。私は本質的にはそういう出会いをもたらすことをやりたいのです。食品販売は手段の一つです。

だから、このプロジェクトは食べるのが現時点で好きという人よりも、そんなに関心もない人をターゲットにしています。福笑いの食卓を通じて、だんだん元気になっていく。そんなイメージです。そういうターゲットに本当にどうすれば価値を届けられるのか、考え続けていきたいです。

ということで、思い先行で具体的ではありませんが、これからも地道に取り組んでいきたいという意思表明として受け取っていただければ幸いです。

ロゴマーク

■ロゴマークにこめた想い

商品を紹介するだけでなく、このお店を中心にお客さんと生産者と双方向のやりとりができるようなお店にしたいというコンセプトから、 人と人が繋がり、食卓を囲むイメージとして円を中心に、身近な普段の食卓・食事のイメージとして箸をデザインしました。 また、食卓を囲んで笑いあうなどコミュニケーションが発生している様子を、店名の動きと円の周りの線で表現しました。
(デザイン:成川真美)

マルシェの果たす6つの機能

最近周りではあちこちで「マルシェ」が開催されており、弊社も2017年から商店街で「つくのつくるのマルシェ」を開催しています。

マルシェの定義

もともとマルシェはフランス語で市場の意味です。日本では一次産業の生産者が集まるマルシェもあれば、ハンドメイド作家が集まるマルシェもありますし、規模も様々です。

『マルシェのつくり方、使い方』(脇坂真吏著)という本ではマルシェは「コミュニケーション型移動販売業」と定義されていました。販売者が店を持たず、あちこち移動しながらコミュニケーションを中心にしながら販売していくからです。

また別の本では、場所を貸し出すため「不動産業」とも定義されていました。定義ひとつを見てもマルシェは色々な側面があるのだなと思います。

マルシェの6つの機能

さて今回は実践しながら感じるマルシェの6つの機能についてまとめてみたいと思います。

1 販売機能

マルシェでは商品の売り買いが行われます。売りたいものがある人が出店し、買いたいものがある人が集まってくる。市場のような機能があります。

2 居場所機能

定期的に開催する場合には毎回出店する人や、毎回足を運ぶお客さんができてきます。ここにくると知り合いがいて顔を知っていてもらえる、もしくは自分の役割がある。そんな居場所です。

3 交流機能

新しい出店者やお客さんと出会う交流機能があります。出店者さん同士の情報交換もそうですし、ふと居合わせたお客さんで会話が始まることもあります。これは自然発生的にも生まれますが、意識をもったつなぎ役の人がいると出会いはさらに活発化します。

4 インキュベーション機能

事業の創出や創業を支援することをインキュベーションといいます。
マルシェは新しい作り手が初めて商品を売ってみたり、新しい試みをやってみる場所になります。マルシェでは机一本でなんでもできるのが特徴です。

例えば、弊社の開催している「つくのつくるのマルシェ」では、子ども店員やフードロス対策の交換の机、本の交換などの取組が生まれています。

アイデアは色々持ち込まれますが、実現させるには仕込む労力や手間がかかります。

5 担い手の育成機能

「マルシェ」の運営をすることが、街でのイベントの担い手の育成になります。すでに権威化された組織(◯◯連合会・◯◯商店街組合など)がマルシェを開催することは少ないようで、もっと小さな組織やオルタナディブな団体・個人が「マルシェ」を開催する傾向が強いです。マルシェの運営を通して、新しい担い手が街で場をつくり、実践によって人が育つ側面があります。

6 街への集客・活性化機能

街に人を集める機能があります。マルシェをめがけて人が集まってくる。

ディベロッパーやショッピングモールの運営会社がマルシェを開催することも多く、この機能を期待していると言えます。

一時的な賑わいを作るのは比較的簡単にできるかもしれません。ただ「活性化」というと1から5の機能をふまえて、腰を据えて継続して運営しないと効果が出てこないと考えています。

いかがでしたでしょうか。観察しているとそれぞれのマルシェによって機能の強弱が異なっています。販売機能が強いマルシェもあれば、居場所機能が強いマルシェもあります。分析してみると個性がわかって面白いです。

挑戦を応援することについて

今日は応援について考えてみたいと思います。

やってみたいという衝動が好きです。自発的だし純粋だと思うからです。そして衝動をもってやり始める勇気が好きです。私自身もそういう人間でありたいし、人のそういう挑戦を後押ししたいです。

そのためレンタルスペース STARTBASEQは駆け出しの個人や個人事業主は区別して安い値段にしています。ハードルを下げ挑戦を後押ししています。お陰様でこれまで170日を超えたくさんの方に会いました。

しかし数が多くなってくると1つも売れない日や全くお客さんが寄って来ない日があります。出店者さんとの距離が近いので様子がわかってしまうのです。

誰も来ないと私の方が落ち込みます。焦ります。もちろん人がいい感じに集まってくる時は同じくらい嬉しいのですけどね。

毎回一喜一憂していたら苦しくなってきた時期がありました。その苦しさを克服したくて「挑戦を応援するということ」について考えてみるようになりました。

その手がかりとして思いついたのは松岡修造。応援といえば松岡さんです。彼の『応援する力』という本を読んでみました。印象に残った言葉がありました。

応援は「プラスの波動を送ること」という言葉です。プラスの波動。なるほど。

例えば人が来なくて私が焦ったとします。どうしよう、かわいそうだな、心配だと思っている訳です。これはプラスかマイナスか。マイナスです。一緒になって焦っていても出店者への応援にはならないということです。きっと感情移入です。

そう考えてみると、焦る原因はこのスペースは期待はずれだったと思われたくない、もう来てくれないかも、という感情が原因であるとも分析できます。相手の問題と自分の問題を重ねあわせています。

しかし、松岡さんいわく応援はあくまで「プラスの波動を送ること」。

出店者さんが遠くから荷物を運びやってみて今日ここで経験したことに対して、どういう結果であれ、肯定的な気持ちで接することができているか。これを言い聞かせると自分の感情がぐちゃぐちゃ揺らぐことが減りましたし、落ち着いて出店者さんの様子を観察できるようになりました。

考えてみれば、やってみるということには失敗は付きものです。

いや、失敗ですらないのかもしれません。「思い通りにならない結果があるだけで失敗ではないのです」という言葉も見つけました。やってみたけれど思った通りではなかっただけで、失敗だと思う必要はないということです。

全ては経験です。経験値を加えることが挑戦の最大の果実です。そして、その経験を踏まえて次は違う場所ややり方に変えることもその人の大切な判断なのだと思います。

ですので挑戦を応援するならば、上手くいくように事前にフォローするという以上に、やってみたあとのフォローの方が意外と本質的かもしれませんね。

まだまだ修行は続きますが、人の挑戦を本当の意味で応援できる人間になりたいと願っています。

一気に若返り!マルシェに子ども達が参加する意義について

合同会社ふくわらいの木村です。しばらくお休みしていたブログを再び書くことにしました。日々仕事をさせていただく中で感じた事を綴っていきます。

マルシェの狙いは顧客の若返り

さて、今回は弊社が地元の地域の商店街で月1回開催しているマルシェの話です。マルシェは横浜市鶴見区のレアールつくの商店街の一角で開催しています。

2017年から始めたマルシェは5年目になりました。最初の3年は出店者は私達1組だけでマルシェと名乗るのが恥ずかしいレベルでした。途中から地元のハンドメイド作家らが加わり出店者も10組程度になりました。マルシェについてはこちらをご覧ください。

このマルシェの大きな狙いは商店街の顧客の若返りです。

弊社が会場とする商店街は昔ながらの商店街です。それだけに個人店を利用するのはシニア層が多いですが、このままでは衰退してしまいます。ですので、30代から50代くらいの若い世代の顧客を増やして次に繋げたい、という思いがありました。

ただ、私は商店街全体を動かすような立場でなく一ファンにすぎなかったので、できることとして小さなマルシェを開催していきました。

子どもたちに提供できる価値

5年経過して、出店者が狙い通りの年齢層になっているだけではなく、最近は数人の小学生が子ども店員としてお手伝いしてくれるようになりました。一気に若返り!彼らは10、20年後のお客さんでしょうか。

小学生達は数時間売り子として販売を手伝い、残りはゲームコーナーで遊んだり、アクセサリーやお菓子を買ったり、ギターがあればギターを習ったり。半分お手伝いで半分遊びです。

これができるのは、そばで見守る大人たちがいるからです。出店者もお客様も地域に住む住民が多い地域密着のイベントだからこそですし、大人たちも半分は商売、半分は交流が目的で参加している場だからです。

その様子を観察していて、子どもにマルシェが複数の価値を提供できることを発見しました。

①普段できない販売体験をする。

②地域に住む学校や家では出会わない大人に出会う。

③売っている商品の背景を知る。

さらに、参加した子ども達は、先生の導きで自分たちもマルシェを盛り上げようと貢献意欲を高めてくれています。ただのお客さんではなく、一緒に盛り上げる立場に視点に置くことで学びを深めてくれています。

大人の視点からみて良いこと

一方、大人達にも良いことが多いです。

人生の中年期の発達課題の一つは世代を継承していくことだと言われています。それは子育てのみならず、仕事や地域の後輩を育てることや、何かを形にして次世代に伝えていくことです。マルシェに参加する大人たちもこの場を通して地域の子どもたちと接点をもつ機会ができ経験や知識を伝えることで、振り返りやブラッシュアップにつながります。

さらに賑わいが生まれ立ち寄る人が増え、ブースの売上にも具体的に貢献しています。

ただ、子どもが参加することでコーディネートする手間が増えることは否めません。しかし、その役割も大学生ボランティアに手伝ってもらったことで好循環が生まれました。

考えてみれば子ども達こそ未来の街の顧客。いつか、ポジティブな感覚でここで過ごした時間を思い出してくれるように。

子ども店員の試みを今後も深めていきたいと思います。

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